ビリー・コーガンとの最初の出会いは彼のシグネイチャー・モデルのストラトキャスター用のピックアップを開発した時でした。いくつかのプロトタイプを制作し、試奏した結果、彼はネック用にAir Norton S、ミドル用にChopper 、ブリッジ用にTone Zone Sを選びました。その組み合わせでライブを数回行ったのち、ネックとブリッジピックアップの改良を要求してきました。それは低い弦においてパンチを失うことなくディープなサウンドにして欲しい、ハイゲイン・アンプを使用したときにサウンドがこもらないようにして欲しいということでした。このリクエストに対して我々は各ピックアップの周波数特性を全体的に下げて中域を広げながら低域をブーストするよう調整しました。その結果誕生したピックアップがビリーのシグネイチャーモデルStratです。ハムバッキング・モードでのサウンドはまさに彼が望んでいたものであり、さらに幅を拡げるスプリット・モードによりオールマイティなピックアップが誕生しました。
<推奨使用例> 全てのポジションに使用可能ですが、特にネック・ポジションにお勧めです。
《テクニカルノーツ》 DiMarzio BC-1とBC-2は出力、DC抵抗は Air Norton S に非常に似ています。その違いはコイルのチューニングにあり、その違いはコイル同士がどのように影響するかという点です。これはサウンドの違いというより演奏におけるフィーリングの違いです。ビリーのピックアップはさらに空気を動かすことにより、豊かな表現力を持っているという印象です。